神式の葬儀とは?葬儀の流れ・マナー・仏式との違いを徹底解説

公開日:2025/11/06
神式の葬儀

神式の葬儀は、故人を家の守り神として迎え入れ、死による穢れを清めることを目的に行われる、日本古来の儀式です。本記事では、葬儀の流れや作法、仏式との違いをわかりやすく解説します。初めて参列する方でも安心して対応できるよう、通夜祭から帰家祭までの手順や服装、玉串料の扱いなど、具体的な準備や参列マナーを丁寧に紹介します。

神式の葬儀(神葬祭)とは

日本には、仏教式の葬儀のほかに、神道の教えにもとづいて行われる神葬祭(しんそうさい)という葬儀があります。神式の葬儀は仏式の葬儀とは考え方や目的が大きく違うため、流れや作法を理解しておくと参列するときに安心です。

ここでは、新式の葬儀について解説します。

神式の葬儀の特徴

神式葬儀の特徴は、形式と意図が一体となっている点にあります。祭壇や供物の配置、手水や塩での清め、玉串奉奠(たまぐしほうでん)といった所作は、単に見た目の形式というよりも「何を清め、誰に奉告するか」を示す行為です。

香炉や数珠といった仏具は用いられず、榊や玉串、霊璽(れいじ)など神道固有の祭具が中心となります。また、言葉遣いにも配慮があり、仏教的な「冥福」「成仏」といった表現は避けられ、故人の安寧や家族への慰めを表す穏やかな表現が用いられます。

これらの特徴は参列者の所作にも影響し、玉串の捧げ方や拝礼のリズム、拍手の仕方など、細やかな作法が求められます。

仏式との違い

仏式と神式は葬儀の根本的な目的が異なります。仏式は故人の冥福や来世での成仏を願うという宗教観にもとづき、読経や焼香、戒名授与といった儀礼が中心です。これに対して神式は故人を家の守護に位置づけ、死の穢れ(けがれ)を祓うことによって遺族と共同体の平安を回復することを重視します。

形式面では、拝礼の仕方、奉奠の具、祭文の内容、葬儀後の祭祀継続のあり方などに差が出ます。たとえば香典袋の表書きや弔辞で用いる語彙も違い、宗旨に合った言葉選びが求められます。社会的には、どの形式を選ぶかが家のしきたりや親族間の合意、遺族の宗教観を反映する重要な判断になります。

神式の葬儀のもつ意味

神式の葬儀は単なる死者の送り方ではなく、家族や地域の心理的回復と共同体の再確認を行う儀式です。故人を家の守り神として迎え入れることで、遺族は日常に戻るための区切りを得ます。

また、先祖との連続性や家のしきたりを次世代に伝える機会でもあり、形式の背後にある意味を理解することが参列者にとっての敬意の表現につながります。儀礼の場では個人的な思い出の共有が行われ、遺族同士が互いに支え合う時間が生まれます。

つまり神式の葬儀は、死というできごとを通じて共同体の結束を再確認する役割も担っています。

地域差と現代の変化

神式の葬儀は地域や家のしきたりによる違いが大きく表れる分野です。枕飾りの種類、供物の選定、忌明けまでの扱い、年忌の進め方など、同一宗旨内でも微妙な差異が存在します。近年は都市部を中心に式の簡略化や宗教色を薄めた形式、一日で済ませるケース、あるいは家族だけで行う小規模な葬儀が増えています。

こうした変化は生活様式の多様化を反映するものであり、伝統と利便性のバランスをどう取るかが遺族の判断となります。重要なのは、どのような形式を選ぶ場合でも事前に神職や葬儀社と十分に相談し、親族間での合意を得ておくことです。

神式の葬儀の基本的な流れ

神式のお葬式は、準備や手順を知っておくと、突然のときでも落ち着いて対応できます。ここでは、神式の葬儀の基本的な流れを、分かりやすく順番にまとめました。

ご逝去時の対応

ご逝去の直後は、まず遺体の安置と安静の確保が最優先です。神式の葬儀の配慮として、神棚や祖霊を祀る場所に遺体を直接置かないことや白布でおおうといった伝統的な取り扱いがあります。

また、帰幽奉告(きゆうほうこく)として先祖に故人の逝去を報告する風習が残る地域もありますが、現代では衛生面や実務面を考慮し、葬儀社や神職と相談しながら対応するのが一般的です。

親族への連絡や通夜・葬儀の日程調整、神職の手配などはできるだけ早く行い、役割分担を明確にしておくことが、当日の混乱を避けるポイントです。

枕直しの儀

枕直しは、遺体を安置したあとに行う静かな儀式で、遺体を白装束に着替えさせ、枕元に故人の好物や香料などを供えます。これらは故人を丁重に扱い、やがて神として迎え入れるための整えの一環です。家族が交代で枕に付き、互いに寄り添いながら最後の時間を過ごすことは心理的な整理にもつながります。

神式の葬儀の具体的な手順は家の慣習や神職の方針によって異なるため、事前の打ち合わせが大切です。

納棺の儀

納棺は遺体を棺に納める段階であり、最終的な装いの確認、棺の向き、遺品の扱いなどを慎重に行います。納棺の場は感情が高まりやすいため、静かで落ち着いた雰囲気が保たれることが望ましいです。

神職は納棺の際に葬儀全体の流れを再確認し、通夜祭や葬場祭での役割分担や所作のポイントを家族に伝えます。納棺のあと、喪族が手を合わせて別れを告げる時間をもつことが一般的です。

通夜祭

通夜祭は前夜に行われる祭礼で、神職が祝詞を奏上し、参列者は玉串を受けて祭壇に奉奠します。玉串奉奠の手順は斎主に一礼してから玉串を受け取り、葉先を祭壇に向けて捧げ、二礼二拍手一礼の作法で拝礼するという流れです。

拍手は「しのび手」と呼ばれる控えめな所作が用いられ、音を立てないよう注意します。通夜祭は近親者や友人が故人を偲び、遺族が互いに慰め合う時間としての役割も大きい儀礼です。

葬場祭

葬場祭は告別式に相当する儀式で、祭詞奏上、玉串奉奠、喪主の所作などが中心となります。参列者は手水で身を清め、祭壇の前で静かに拝礼します。葬場祭のあとには火葬祭へ移行し、火葬場で遺体の扱いに対する祈りが行われます。

葬場祭は儀式としてもっとも正式な場面であり、遺族や参列者にとって心の区切りをつける重要な機会です。

神式の葬儀1日目・2日目の流れ

神式の葬儀は、仏式と同じく1日目と2日目に分けて行われますが、儀式の内容や参列者の役割には違いがあります。ここでは、それぞれの流れや時間の目安を解説します。

1日目の通夜祭と遷霊祭

1日目には通夜祭が行われます。祭壇に安置された故人の前で神職が祝詞を奏上し、参列者は玉串を奉奠して拝礼します。家族や近親者は故人の枕元で静かに過ごし、最後の時間をともにします。通夜祭のあとには遷霊祭が行われ、故人の魂を「霊璽(れいじ)」と呼ばれる依り代に移す儀式が執り行われます。

これは故人を家の守護神として迎える象徴的な節目であり、静粛で厳かな雰囲気の中で行われます。通夜祭と遷霊祭を合わせた所要時間は、おおよそ1〜2時間です。

2日目の葬場祭・火葬祭・帰家祭

2日目は葬場祭が中心となり、祭詞奏上や玉串奉奠、喪主や遺族の所作を通して故人を正式に送り出します。参列者は手水で身を清め、静かに祭壇に進みます。葬場祭のあとには火葬祭が行われ、火葬場で神職が祝詞を奏上し、遺族とともに祈りを捧げます。

火葬祭は故人との別れを象徴する重要な儀礼であり、遺族の心の整理を助ける時間でもあります。火葬後、遺骨は一時的に自宅に安置され、五十日祭などの節目に埋葬祭が行われます。

帰宅後には帰家祭を行い、手水や塩で身を清め、葬儀が滞りなく終えられたことを神に奉告します。場合によっては直会(なおらい)が開かれ、参列者や家族の労をねぎらい、葬儀の全過程を正式に締めくくります。

神式の葬儀に参列する際のマナーと注意点

神道の葬儀は、参列するときに仏式とは異なる所作や表現に気をつける必要があります。初めて参列する方でも落ち着いて対応できるよう、服装や拝礼の仕方、玉串の扱いなど、知っておきたい基礎的なポイントを分かりやすくまとめます。

服装のマナー

参列者の服装は黒や濃紺を基調とした喪服が基本です。男性は黒スーツに黒ネクタイ、女性は控えめな黒のワンピースやスーツが無難です。アクセサリーは結婚指輪以外は外すか目立たないものにし、靴や鞄も落ち着いた色を選びます。

地域や遺族の指定がある場合もあるため、不明な点は事前に確認しておくと安心です。

手水で身を清める

式場で手水(ちょうず)の儀がある場合は、落ち着いて所作に従ってください。一般的には右手→左手→口の順で清め、口を清めるときは直接水を含むのではなく手で受けた水で口元を軽くすすぐ形が丁寧です。あわてず周囲を見て動くことが大切です。

香典の代わりに玉串料

神式ではいわゆる「香典」の代わりに玉串料や御榊料を用います。不祝儀袋に包み、表書きは「御玉串料」「御榊料」「御霊前」などが使われます。宗旨が分からない場合は「御霊前」が無難ですが、葬儀の形式が分かれば遺族や葬儀社の指示に従ってください。

神式の葬儀の参列・玉串奉奠

玉串奉奠は祭壇に玉串を捧げる所作で、斎主に一礼して玉串を受け取り、祭壇前で丁寧に捧げてから二礼二拍手一礼で拝礼します。拍手は葬儀では控えめに行うため、周囲の動きを見て落ち着いて行ってください。

初めての場合は無理に速く行わず、係や周囲に合わせるのが一番失礼がありません。

そのほかの注意点

葬儀の進行中は静粛を保ち、スマートフォンの使用は控えましょう。写真撮影や大きな声での会話、携帯電話の使用はマナー違反です。席順や受付での対応、駐車・動線の案内などは式場の指示に従い、遺族や神職への配慮を心がけてください。

神式の葬儀の所要時間は通夜や葬場祭の構成によって変わるため、案内に合わせて余裕を持って行動しましょう。

神式の葬儀の費用や香典の扱い

神式の葬儀にかかる費用や参列側・遺族側の金銭的なやり取りについて、基礎知識を整理しました。費用は規模や地域、選択する項目によって大きく変わるため、見積もりや慣習の確認が重要です。

神式の葬儀に香典はあるの?

神式では仏式の「香典」に相当するものとして玉串料が用いられます。参列者は不祝儀袋に包んで受付に渡すか、遺族へ手渡します。玉串料は故人の慰霊と遺族への支援の意味があり、宗教的な表現は仏教とは異なるため、表書きや言葉遣いに配慮することが望ましいです。

玉串料の金額の目安

玉串料の金額は故人との関係性や地域慣習で差があります。友人・知人であれば数千円から1万円程度、近親者や親族では数万円から10万円前後が目安とされますが、これはあくまで一般的な目安です。

職場や団体で参列する場合のルールがあることも多いため、事前に確認できる環境では確認しておきましょう。

神式の葬儀の費用の構成

葬儀全体の費用は式場使用料、祭壇や供物の費用、棺・搬送・安置費、火葬料、会葬者の接待や返礼品、さらには神職への祭祀料や御車代・御膳料などから構成されます。祭祀料の相場は依頼内容や人数によって変わるため、神職との取り決めを前もって行い、見積もりを確認しておくと安心です。

香典返しのタイミングとマナー

香典返しは忌明け(慣例としては五十日祭のあと)に行うことが多く、相場は頂いた金額の半額程度を目安に品物を選びます。挨拶状や表書きは宗教色を強めない表現を用いると無難です。地域や家の慣習によって時期や品目が変わるため、遺族間で統一して進めることが大切です。

神式の葬儀は厳かな雰囲気の中で故人の御霊を鎮める儀式です。費用や玉串料の扱い方を理解しておくことで、失礼のない参列・対応ができ、遺族に安心と誠意が伝わります。

まとめ

神式の葬儀は故人を家の守り神として迎え、死の穢れを祓うことを目的とした、礼節と意味に富んだ葬送の形式です。儀式は通夜祭・遷霊祭・葬場祭・火葬祭・帰家祭という筋立てで進み、それぞれに固有の目的と所作があります。参列者は服装や玉串奉奠などの基本作法を押さえ、言葉遣いや所作で敬意を示すことが求められます。地域差や現代の事情による簡素化の動きもあるため、事前に関係者と確認することで混乱を避けられます。神式の葬儀の本質は、故人と家族の関係性を尊び、共同体の秩序と安寧を祈る点にあります。参列する際は形式だけでなく、その背後にある意味に思いを馳せながら落ち着いて振る舞うことが何よりの供養となるでしょう。

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・火葬式:22万円
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・家族葬:49万5,000円
・一日葬:38万5,000円
・火葬式:19万8,000円
・直葬:10万4,500円
・家族葬:49万5,000円
・一日葬:30万8,000円
・直葬:16万5,000円
・家族葬:50万6,000円
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